「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」を楽しむために
ベルリンでのプレミアで撮影された4人でのショット
スクリーンから飛び出したハリウッドスターは映画で見るよりもやっぱりカッコいいしキレイ
一度でいいから生でこの雰囲気を味わってみたい・・・
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」を存分に楽しむために先ずはこういうお祭り騒ぎに便乗する事が大切なのかも
プレミアでのブラッド・ピット
大勢に囲われる中、堂々となおかつリラックスした表情を魅せるブラッド・ピットに大人の色気を感じてしまう
年齢を重ねても男前に磨きがかかっているように思える
前作から4年もブランクがあるクエンティン・タランティーノ作品になるので、最新作を観る前にタランティーノの世界観を思い出していきたい
今日は僕が特に好きだった、なおかつブラッド・ピットが長年クエンティン・タランティーノとの仕事を熱望し、遂に実現した作品
「イングロリアス・バスターズ」について語りたい
イングロリアス・バスターズ(2009)
監督 クエンティン・タランティーノ
主演 ブラッド・ピット メラニー・ロラン クリストフ・ヴァルツ
出演 イーライ・ロス マイケル・ファスベンダー
上映時間 153分
“悪名こそ、彼らの名誉=グロリアス”
1941年、ナチス占領下のフランスの田舎町で、家族を虐殺されたユダヤ人のショシャナ(メラニー・ロラン)は ランダ大佐(クリストフ・ヴァルツ)の追跡を逃れる。 一方、“イングロリアス・バスターズ”と呼ばれるレイン中尉(ブラッド・ピット)率いる連合軍の極秘部隊は、 次々とナチス兵を血祭りにあげていた。やがて彼らはパリでの作戦を実行に移す。
イングロリアス・バスターズ(2009) あらすじ
全世界で3億ドル以上を稼ぎ『パルプ・フィクション』の2億1392万8762ドルを超えてクエンティン・タランティーノ監督映画で最大のヒット作となった本作
脚本の構想に10年
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」が構想5年なんで、2倍の時間をかけて完成させた作品となっている
物語のテーマはクエンティン・タランティーノ監督お得意の“復讐”
クエンティン・タランティーノ監督のやりたい事が正当化されるから戦争という狂気の時代をベースにしたんじゃないかと思う
第2次世界大戦中のドイツ占領下のフランスが舞台となっているこの作品は5章で構成されている ※これがタランティーノ流
第1章『その昔…ナチ占領下のフランスで』
第2章『名誉なき野郎ども』
第3章『パリにおけるドイツの宵』
第4章『映画館作戦』
第5章『巨大な顔の逆襲』
それぞれの見所とちょっとした感想を述べていきたい
第1章『その昔…ナチ占領下のフランスで』
ハンス・ランダ親衛隊大佐:クリストフ・ヴァルツ
良い人そうに見えるんだけど、こいつが厄介
落ち着いた喋り口調で敢えて回りくどく本質を突く
この『イングロリアス・バスターズ』(2009)で始めてクリストフ・ヴァルツを観たけど、この第1章ですぐに嫌いになった(笑)
嫌いな理由はクエンティン・タランティーノ監督が生み出したこのキャラクターにハマりすぎていて違和感なく、そしてリアルにこういう嫌味な人いると思わせる説得力が演技にあったから
クリストフ・ヴァルツはクエンティン・タランティーノ監督の『ジャンゴ 繋がれざる者』(2012)にも出演
タランティーノ作品の常連俳優にもなる
ハンス・ランダ役は実は当初レオナルド・ディカプリオが希望していたらしいが、もっと年上の俳優がベストだとの判断でクリストフ・ヴァルツが起用されたエピソードもある
第1章から容赦なくバイオレンスがさく裂し
舞台は第二次世界大戦中のドイツ占領下にあるフランス
のどかな風景から一転、殺戮が広がるギャップがタランティーノの世界観に一気に引き込まれる
シャーロット・ラパディット :レア・セドゥ
農家の美しい娘
2009年時点ではまだまだ無名の女優だったけれど、この後『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル(2011)』ではトム・クルーズと共演
『007 スペクター(2015)』のボンドガールにも大抜擢 ※2020年公開の『ボンド25』にも出演予定
若手を代表するフランス人女優の1人
『イングロリアス・バスターズ』を見返してもやっぱり美しいけどセリフが1つもないのが残念・・・
でもキャスティングしたクエンティン・タランティーノの先見の明は凄い
1.クリストフ・ヴァルツの怪演
2.レア・セドゥの記念すべきハリウッド進出
第1章『その昔…ナチ占領下のフランスで』 見どころ
第2章『名誉なき野郎ども』
アルド・レイン中尉:ブラッド・ピット
ドニー・ドノウィッツ:イーライ・ロス
なぜかしゃくれているブラッド・ピット
実はこのアルド・レイン中尉を当初はクエンティン・タランティーノ監督自らが演じる予定だったためブラッド・ピットはあごをしゃくれさせているのかもしれないとクエンティン・タランティーノ監督は語る
キレてもいいよ・・・
“アルド・アパッチ” “ユダヤの熊”
こいつらやりたい放題
ナチの死体の頭の皮を100枚剥いで来い!
アルド・レイン中尉
そいつは困る。軍服を着てこそナチだ。一目でわかるからな。軍服を脱いだら誰もお前がナチだとは思わん。それじゃまずいんだ。一生残る印をつけてやる
アルド・レイン中尉
ブラッド・ピットのやりたかった事はこれか!?
と思いたくなる人の気持ちもわからなくもない
でもブラッド・ビットとクエンティン・タランティーノ監督の化学反応が見れる貴重なシーン
アルド・レイン中尉の名言?迷言をもう一つ
ドノウィッツ「中尉、どんどん上達しておりますな」
アルド・レイン中尉
アルド「カーネギーホールの舞台に立つ秘訣を知ってるか? 練習あるのみだ」
1.ブラット・ピットとクエンティン・タランティーノの化学反応
第2章『名誉なき野郎ども』 見どころ
第3章『パリにおけるドイツの宵』
ショシャナ・ドレフュス(エマニュエル・ミミュー) :メラニー・ロラン
第1章で家族を惨殺され唯一生き残った少女=メラニー・ロラン
3年の時が経ち美しく成長し、叔父夫妻から経営を引き継いだ映画館を1人切り盛りする
ドイツ軍狙撃兵フレデリック:ダニエル・ブリュールとの出会いがドイツ軍への復讐のチャンスとなる・・・
この第3章の見所はメラニー・ロランの美しさ
フランス人女優
フランス人はなんでこんなにも肌が白く美しいんだろう・・・
この美しいメラニー・ロランが復讐の鬼と化す、そこが見どころ
1.メラニー・ロランの美しさ
第3章『パリにおけるドイツの宵』 見どころ
第4章『映画館作戦』
アーチー・ヒコックス中尉 :マイケル・ファスベンダー
ブリジット・フォン・ハマーシュマルク :ダイアン・クルーガー
個人的にはこの第4章が1番好きかも
手に汗握る演技合戦
「Xメン」のマグニート役でもおなじみのマイケル・ファスベンダーが出演していたのにはびっくり
ナチにスパイとして潜入しているダイアン・クルーガーと地下のバーで落ち合い、ドイツ軍の情報を入手する簡単な任務のはずだったが・・・
ヒューゴ・スティーグリッツ:ティル・シュヴァイガーの活躍が見れるのもこの章
クエンティン・タランティーノ監督独特のセリフの言い回しや緊張感が存分に堪能できる
またダイアン・クルーガーの美しさも忘れてはいけない
美女とタバコで色気が出るという方程式
クエンティン・タランティーノ監督のマジック
1.俳優達の演技合戦
2.ダイアン・クルーガーの色気
第4章『映画館作戦』 見どころ
第5章『巨大な顔の逆襲』
復讐の時は来た
ドイツ映画のプレミアをメラニー・ロランが運営する映画館で上映する事に
そこにはナチの幹部がこぞって出席する
そしてヒトラー総督も・・・
登場人物全員が一同に会する ※生きてる人だけ
この結末は予想できなかったし、見終わって
糞な結末が最高!
イングロリアス・バスターズ(2009)レビュー
これぞクエンティン・タランティーノと呼べる期待値通り、いや期待値を超える作品
ブラッド・ピットの顔もどこか充実感を漂わせているように見える
イングロリアス・バスターズ(2009) レビュー
ダイアン・クルーガー
メラニー・ロラン
レア・セドゥー
3人が美女であり長く観ていたいと思わせる魅力を逆手に取るような彼女たちの運命を脚本したクエンティン・タランティーノがにくい
観客に一切妥協しない監督だと思うけど、もしかすると誰よりも観客の事をわかっていて敢えてすべての予想や期待を裏切っているのかもしれない
それを楽しんでいるからやっぱり変態だね
『イングロリアス・バスターズ』(2009」最後のセリフがクエンティン・タランティーノ監督のメッセージだという
こいつは俺の最高傑作だぜ!
イングロリアス・バスターズ(2009) 名言
まとめ
全体的な美術セット、デザイン、俳優達のファッション、音楽
どれを取ってもこだわりが見える
ただそれはどれも俳優達を引き立てる道具でしかない
演技を際立たせるときは一切音楽がない
そしてここぞという時にハイセンスな音楽が流れる
そのタイミングまで計算され尽くしている
そりゃ10年以上かかるよねと言いたくなるクエンティン・タランティーノ監督の仕事ぶりは文字で読むよりはやっぱり映像で見ないと
グロくて変なキャラ満載で、救いようのない世界だけど、どこか憎めないしポップな可愛らしさまで感じてしまう
最新作「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」がやっぱり楽しみ