1.マーゴット・ロビーの華麗なる覚醒
ハーレイには女友達が必要。
私たちは、ハーレイと一緒に行動する女の子たちを連れて来る必要があるわ。
『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』マーゴット・ロビー インタビュー
前作『スーサイド・スクワッド』(2016)の監督 デヴィッド・エアーにそう語っていたマーゴット・ロビー
実はマーゴット・ロビーはこの『ハーレイ・クイン 華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』の実現に向けて
『スーサイド・スクワッド』(2016)が公開される前の2015年から
構想を練っていたみたい!
“ハーレイがどうなるのか見てみたい”
もしもハーレイに女友達がいたら?
もしもジョーカーにフラれてしまったら?
もしも女性だけのスーパーヒロインチームが活躍する映画があったなら?
膨らむアイディアがマーゴット・ロビーの情熱を掻き立て、
構想から5年の時を経て遂に公開!!
スタジオとか投資家とか、お金を持っている人々が(ただ話すだけじゃなく)女性たちに投資していくようにならない限り、何も変わらないわ。
私たちは、常にそういうアジェンダを押し続けないといけない。だから私たちは製作会社を始めたの。
『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』マーゴット・ロビー インタビュー
本作をプロデュースするのは、
LuckyChap Entertainment(ラッキーチャップ エンターテイメント)
夫のトム・アッカーリーと友人とで2014年に立ち上げたマーゴット・ロビーの製作会社!
華やかなようで実は男性優位の文化が色濃く残るハリウッド
女性はずっと権力のある男性に虐げられてきた・・・
それが明るみになったのが2017年10月の事件、ハーベイワインスタインのセクハラ事件!
「#MeToo」や「Time’s Up」といった大きなムーブメントに発展し、ハリウッドには変化の兆しが見えつつあった
マーゴットはこのインタビューのように、ハリウッドでの男女格差の問題を肌で感じており、
女性の地位向上に貢献するため製作会社を立ち上げ、
女性が活躍する女性主体の映画をプロデュースし続けていた
『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』(2017)
『アニー・イン・ザ・ターミナル』(2018)
そして今回の“ハーレイ・クイン”
製作に名を連ねたのもその思いがあってこそ
特に今回は“女性の活躍する映画”というだけでなく“女性が制作過程でも活躍する映画”となっており
脚本家、監督、音楽、そのほとんどが女性で構成されているからハリウッドでは異例中の異例!
そんなマーゴットの“華麗になる覚醒”によって完成した作品を改めて見てみると
今作はハリウッド映画の歴史的作品なのかもしれない!
女性の地位向上というマーゴットの夢は確実にこの映画のおかげでまた一歩近づいている!
とまぁ、映画パンフの受け入りだけど、製作者の思いを汲み取りながら映画を思い返してみると
また違う楽しみ方ができるよね
ハーレイ・クインのビジュアル、パンフのジャケットがカッコ良すぎて久々パンフ買ってしまった
→置き場所に苦労するのに。。。
スーパーヒロインチーム『バーズ・オブ・プレイ』
今回の主役は“ハーレイ・クイン”だけじゃなく
“ハーレイ・クイン”率いる「バーズ・オブ・プレイ」のメンバー全員も主役!
“秘密を抱えた囚われの歌姫 ブラック・キャナリー” →鼻ピアスが超イケてる!
“暗黒街の仕置き人 ハントレス” →性格的に難ありだけどめちゃ強い
“ゴッサム市警随一の苦労人 レニー・モントーヤ” →80年代の刑事ドラマにいそうな雰囲気を醸し出す
“ストリートで生き抜く カサンドラ・ケイン” →ダイヤを飲み込んだら絶対にもう出ない・・・
マーベルで言う女性だけの“アベンジャーズ”!!
オーシャンズシリーズで言う“オーシャンズ8”!!
要はドリームチームの女性版!!
でもDCコミックスを読んでいないと“ハーレイ・クイン”以外のキャラクターに馴染みがない・・・
DCコミックスは歴史が長くてなかなか語るのは難しいんだけど、
少しだけ紹介しておくと・・・
「バーズ・オブ・プレイ」とは・・・
元々バーバラ・ゴードン(『バッドマン ビギンズ』(2005)でゲイリー・オールドマンが演じたジェームズ・ゴードンの娘)がオラクルと名乗り、ブラック・キャナリーとコンビを組み結成したのが始まり ※DCコミックスでは
その3人目の仲間がハントレス!
バーバラ・ゴードンはコミックスではジョーカーに撃たれ半身不随となり、車いす生活を余儀なくされるキャラクター
→結構エグイね・・・
時代によって「バーズ・オブ・プレイ」の仲間たちは増えたり減ったりしているらしく
キャラクターも数えきれないほど!
今後“ハーレイ・クイン”の続編が創られていくのであれば、どのキャラクターが登場するのか
予想するのも楽しいけど、創る方がホントに大変そう!
映画ではオリジナルの流れになってそうなので、今後「バーズ・オブ・プレイ」のスピンオフなんかが出て
DCユニバースが広がっていく事も期待できそう
『バーズ・オブ・プレイ』華麗なるインタビュー
強い女性が自立を模索する物語だというところがとても気に入ったの
『ハーレイ・クイン 華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』メアリー・エリザベス・ウィンステッド/ハントレス
私が表現したかったのはこのキャラクターの本質でもある、思いやりがあって慈悲深い心なの
『ハーレイ・クイン 華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』 ジャーニー・スモレット=ベル/ブラックキャナリー
女性は小さい時から自分自身に頼るように言われてきている。誰もチームとしてお互いに頼れとは言ってくれない。
だから映画の中で私たちがそうするのを観てもらうのは、大人の女性にとっても若い女の子にとっても良いことだと思う
『ハーレイ・クイン 華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』 ロージー・ペレス/レニー・モントーヤ
カメラが回っている時も回っていない時も、どうやって人と一緒に働くべきかを彼女(マーゴット)にたくさん教わったわ
『ハーレイ・クイン 華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』 エラ・ジェイ・バスコ/カサンドラ・ケイン
キャシー・ヤン監督の「Dead Pigs」(2018)を観る機会があり、とても気に入ったんだ。
「トレインスポッティング」(1996)にあった新しさや面白さを思い出したよ
『ハーレイ・クイン 華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』 ユアン・マクレガー/ローマン・シオニス/ブラックマスク
まとめ
『ハーレイ・クイン 華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』は
男性社会からはみ出した女性たちが大暴れする映画であり、
才能ある女性たちが日の目を浴びるべき作品に仕上がっている
ただのエンターテイメント作品以上の価値を感じるし、マーゴットの覚悟と本気が伝わってくる
→ハーレイ・クインはめちゃくちゃ適当な人だけど(笑)
こういうふざけた映画を真剣に見てみるのもまた映画の楽しみ方の1つだったりする
後、ハントレスを演じる“メアリー・エリザベス・ウィンステッド”は
タランティーノ作品の『デス・プルーフ』(2007)の能天気チアリーダーの女優さんだったとは!
意外な所でつながる発見がこれまた面白い!
出世して良かったね