ブラッド・ピット初の宇宙飛行士役
![アド・アストラ(2019)](https://i0.wp.com/peelabanana.work/wp-content/uploads/2019/10/201961_191008_0804.jpg?resize=791%2C1024&ssl=1)
ブラッド・ピット主演『アド・アストラ』(2019)を先日鑑賞!
映画館で観る“アド・アストラの宇宙”は鑑賞ではなく正に体感!
圧倒的な映像美と荘厳な音楽での宇宙体験は映画館で観ると没入感がハンパない!
ブラッド・ピットの宇宙飛行士役もなかなか様になってた
この物語は自分の親との関係、自分が父親として子どもたちにどう映っているのか、子育てへの責任、子どもを育てるということの大切さを見直すきっかけになった
ブラッド・ピット『アド・アストラ』(2019)インタビュー
ブラピが言うようにこの物語のテーマは“親と子の物語”
鑑賞前は、やたらとブラピが“ヒューマンドラマ”を推してくるなと思っていたら、
そういうことねと納得
父の背中に憧れた息子、ブラッド・ピット
16年前に消息不明となった父、トミー・リー・ジョーンズ
『アド・アストラ』は2人が親子を演じ、失われた絆を取り戻すまでを描く物語
そこには感動的な結末が待っていた
『アド・アストラ』を観る前に結末を予想!
『アド・アストラ』の予告編だけを観て勝手に結末を予想してみました
結果は見事にハズレました(笑)
予想を裏切る形で映画は進んだので、逆に楽しめて良かった!
一部かすっていた所は、トミー・リー・ジョーンズの役割の所かな
と、ネタバレしないをモットーにしているtarodepp 映画ブログの今日のテーマは
『アド・アストラ』を観て
『アド・アストラ』レビュー
![アド・アストラ(2019)](https://i0.wp.com/peelabanana.work/wp-content/uploads/2019/10/201961_191008_0798.jpg?resize=791%2C1024&ssl=1)
思ってた感じとは違うけど、これはこれで良い
スペース・アドベンチャー
スペース・アクション大作
『アド・アストラ』日本版ポスターの宣伝文句がこれ
予告編でもサスペンスやスリラーを想像させるような内容だったので
ブラピが宇宙で父親の失踪の謎と宇宙の謎に迫るミステリー要素の強い映画
もしくは新たな宇宙資源を奪い合う政治的かつアクションが盛り込まれた作品なのかと思っていたら
全然違う内容だった・・・
もし僕と同じようにこれを期待して観に行ってしまうと
『アド・アストラ』は凄くがっかりしてしまうかもしれない
なぜならほとんどアクションはない・・・
ミステリー要素や政治的な要素はあるけれど、それはこの映画の本質ではなくて
『アド・アストラ』は“ヒューマンドラマ”がメインテーマ
個人的には“ロードムービー”のようにも感じました
宇宙という闇の中で問う、人生とは?
『アド・アストラ』は人生を見つめ直すきっかけとなる映画だと思います
ブラッド・ピット演じるロイは父を探す旅の中でずっと自分自身の過去の過ちに対して、自問自答します
任務を完璧に遂行する事で憧れの父の存在に近づける
宇宙での任務を遂行するには誰よりも、どんな時にも冷静沈着でいなければならない
父に固執するあまり心を閉ざすようになり、愛する妻は去ってしまう
それが本当になりたかった自分なのか?
過去の選択や行いを悔やみ続けるロイ
ロイが悩み苦しむ姿には共感できるんじゃないでしょうか
父の失踪、離婚の経験はロイの心を閉ざす大きなきっかけとなっていく
僕も思い当たる節がある
あの時のあの選択は本当に正しかったのか
失って初めて気づく人生にとって大切なもの
『アド・アストラ』はきっとあなたの大切なものをもう一度再確認させるための映画なんだと思う
孤独の先にある答えとは
![アド・アストラ(2019)](https://i0.wp.com/peelabanana.work/wp-content/uploads/2019/10/201961_191008_0797.jpg?resize=791%2C1024&ssl=1)
ロイは43億キロ離れた父がいるであろう海王星まで70日間以上、たった一人で宇宙を旅します
真っ暗な宇宙空間、音もない孤独な世界
ブラピは必至で孤独に耐えます
まるで自分も宇宙空間に漂っているかのように『アド・アストラ』は限りなく“静か”です
派手さはないけれど宇宙という神秘的な世界の美しさを堪能できます
その代わり眠くなる人もいるかもしれない・・・
孤独の先に一体何が待ち受けているのか・・・?
『アド・アストラ』の結末には様々な決断とある種の“答え”が待っています
それがどんなものなのかは観てのお楽しみ
ただ1つ明白なのは、ブラピは何をやってもカッコいい
ブラッド・ピットの新たな名作映画誕生
ブラッド・ピットの新たな挑戦、今度は「宇宙」
SF映画ではあるけれど映画自体は哲学的であり、メッセージ性が強い大人なドラマに仕上がっている
誰しもが長い人生の中で悩み苦しんだ過去がある
ロイはそんな大人の写し鏡
『アド・アストラ』は優秀で平凡なある男の過去からの脱却、
未来を生きていくための成長の過程を切り取った極めてシンプルな作品
あなたの人生にとって大事なものとは?
ブラッド・ピット作品の中でも群を抜いて、強い普遍的なメッセージが込められた名作と呼べる作品なんじゃないだろうか
SF映画特有のツッコミどころはあり
月面の裏側は国境ラインが曖昧で紛争地域となっているため、
国籍不明の武装集団たちが略奪を繰り返している設定
無重力空間での静かなるカーチェイスと銃撃戦は迫力満点!
ただし・・・
護衛をつけると意気込んだ同乗者たちが弱すぎ!
ブラピのヒーローぶりがご都合主義だからちょっとな。。。って
同乗者たちがブラピを身を呈して守る設定にすれば
極秘ミッションの過酷さの演出にもつながったんじゃね、なんてケチつけてみました
そして僕の科学や宇宙への知見が足りないせいもあるけど
空気どこから来てるの?
ほぼ無限にあるような空気がどのように原理で作られているのか気になってしまった・・・
細かい事はいいんだよね!
ブラッド・ピットの静かなる演技力
![アド・アストラ(2019)](https://i0.wp.com/peelabanana.work/wp-content/uploads/2019/10/201961_191008_0799.jpg?resize=791%2C1024&ssl=1)
ブラピの感情を抑えながらも感情を伝える演技は、紛れもなくキャリア集大成
ロイは優秀な宇宙飛行士であるがために、人とのつながりを拒絶し続けた結果、心を病んでしまいます
その病んだ自分自身さえも冷静に捉えている自分がいることにも気づいています
どんな不測の事態にも動じない仕事人である一方、
内面は脆く、いつでも壊れてしまうほどにひび割れてしまっている
宇宙飛行士というヒーローを演じているというより、
1人の平凡な人間の弱い部分をブラッド・ピットは丁寧に静かに演じています
ブラッド・ピットの演技の幅には脱帽です
好き、嫌いが別れる演技
![アド・アストラ(2019)](https://i0.wp.com/peelabanana.work/wp-content/uploads/2019/10/201961_191008_0795.jpg?resize=791%2C1024&ssl=1)
『アド・アストラ』のロイ
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のクリフ・ブース
演技に対してのアプローチが全然違ってくるので、どちらかが好きならどちらかがキライなんじゃないかな
『アド・アストラ』のロイ はブラピの過去作で言うと、
『セブン・イヤーズ・イン・チベット』(1997)や『ジェシー・ジェームズの暗殺』(2007)のような実在の人物を演じていた時の演技に近い
感情を殺しながら感情を表現するあの演技が好きな人なら『アド・アストラ』は気に入るはず
僕はブラピの演技の幅の広さが好きなんでどっちが好きとか選べない!
ブラピを取り巻く女優たち
![アド・アストラ(2019)](https://i0.wp.com/peelabanana.work/wp-content/uploads/2019/10/201961_191008_0803.jpg?resize=1024%2C512&ssl=1)
『アド・アストラ』はほとんどブラピしか出てこない
数少ないブラピ以外の登場人物たちの中で特に印象深いのがリヴ・タイラー ※写真の一番左の人
ブラピの奥さん役で登場
あまりにも普通な奥さんを演じていて、観る人にとっては誰?ってなったかもしれない
リブ・タイラーは『アルマゲドン』(1998)でヒロイン役を演じていた女優さん
『アルマゲドン』(1998)では宇宙へ旅立ったフィアンセの帰りを健気に待つ姿に全世界が感動した
今回はすでに離婚していて、ブラピの帰りは待っていない
悪い役?なのかというそうでもなくて、ブラピが一方的に別れを告げた形なので全く悪くない
リヴ・タイラーは本当にちょっとしか出演シーンはないけれど、物語の中ではとても重要な役
僕にとってもリヴ・タイラーの新たな魅力に気付かされた
もう1人だけ
ルース・ネッガ ※写真右から2番目の人
父の失踪の謎を知る重要人物
顔が小さくて目がクリっとしている美人さん
手塚治虫のマンガ「リボンの騎士」に出てくるような可愛さを感じてしまったのは僕だけだろうか・・・
出演シーンは少ないけれど、ルース・ネッガも印象的で今後飛躍しそうな予感!
まとめ
![アド・アストラ(2019)](https://i0.wp.com/peelabanana.work/wp-content/uploads/2019/10/201961_191008_0800.jpg?resize=791%2C1024&ssl=1)
映画とは、人生とは・・・とにかく考えさせられる映画だった!
50代も佳境に入ったブラピの人生に対する答えのようなものを感じた『アド・アストラ』
これは僕のあくまで想像
『アド・アストラ』に出てくる実験動物は『ファイト・クラブ』(1999)でのスペースモンキーを象徴
『アド・アストラ』の父を探す旅は『レジェンド・オブ・フォール』(1994)のような旅を連想させる
そして『アド・アストラ』のメッセージ性はPLAN Bが製作した『それでも夜は明ける』(2013)や『ムーンライト』(2016)のような社会派作品に通ずるものがあり
今までの映画人生をこの作品を通して振り返っていたんだじゃないだろうかと
過去を見つめ直し、本当に大切なものを再確認してまた“一皮むけた”ブラッド・ピット
今度の挑戦はどんなものなのか、楽しみで仕方ない!