クエンティンタランティーノンが贈る“恋愛映画”
白の質素なウェディングドレス
テキサス州エル・パソにて行われる結婚式のリハーサル
2人の若い夫婦が手に入れた幸せ
新婦のお腹には新しい命まで授かり未来は明るかった
そう思いたかった・・・
『キル・ビル vol.2』はそんなタランティーノ流“ラブストーリー”
残す敵は3人
ビルの弟、バド / サイドワインダー
ビルの愛人でもあるエル・ドライバー / カリフォルニア・マウンテン・スネーク
そして世界最強の暗殺集団DiVASのボスであり、今回の1番の標的、ビル/スネークチャーマー
ザ・ブライドの過酷な旅はまだ終わらない
『キル・ビル vol.2』あらすじ
監督 クエンティン・タランティーノ
主演 ユマ・サーマン
出演 デビッド・キャラダイン ダリル・ハンナ マイケル・マドセン ゴードン・ラウ
上映時間 136分
“KILL IS LOVE”
オーレン石井(ルーシー・リュー)とヴァニータ・グリーン( ヴィヴィカ・A・フォックス )に復讐を果たしたザ・ブライド(ユマ・サーマン)は、結婚式を襲撃した実行犯の残る2人、ビルの弟で現在は酒場の用心棒として働いているバド(マイケル・マドセン)と、ビルの現在の愛人であるエル・ドライヴァー(ダリル・ハンナ)、そして結婚式襲撃の首謀者であるビル(デビッド・キャラダイン)に復讐するため、まず手始めにバドが住んでいるテキサスへと向かう。
キル・ビル vol.2
『キル・ビル vol.2』(2004)をレビュー
アクションを抑えてラブストーリーを描いた、一作目とは違う映画なんだ
クエンティン・タランティーノ“キル・ビル vol.2”インタビュー
“復讐”というテーマを軸にvol.1は“アクション・エンターテイメント”を
vol.2は恋愛ドラマを描いた“ラブストーリー”となっている
正しそこはクエンティン・タランティーノ監督
普通のよくある“ラブストーリー”で終わるはずがない
男の嫉妬と女の憎しみ
女はかつてその男を愛し、子供を身籠る
男は愛を誓い、そして裏切られる
男は憎しみ、女を殺そうとする
女は死の淵から蘇り、男を殺そうとする
お互いに殺し屋としての性がそうさせるのか
殺すと決めた以上、そうするしか愛を表現する方法はなかった
殺し屋と言う儚く寂しい人間のドラマが“キル・ビル”なのかもしれない
愛を知らない男と女の不器用な愛
僕はこの2本の映画を観てそう感じた
愛は良い面ばかりではなく、時に自分に刃をむける時も必ずある
傷つくんだけどそれが次なる大きな愛へと導いてくれるものだと思う
愛とは奪うものではなく、与えるもの
愛を知らない殺し屋には少し難しかったのかも
ここに書いてある“恋愛 名言”を読んでくれたら愛が少し理解できたのかも
勧善懲悪の結末!
映画のタイトル通りこの映画の結末は“キル・ビル”します
それがどのように“キル・ビル”されるのかは見てのお楽しみ
かつての恋人2人がお互い本音で話し合う
なぜビルはザ・ブライドを殺そうとしたのか
ここがポイント!
クエンティン・タランティーノには珍しいかな?
結末が決まっているけど、目が離せないし、先が読めない
ここが楽しい
エル・ドライバーのタバコ
ダリル・ハンナのダンディーで渋いタバコの吸い方がこの映画の見どころ
というか個人的に好きなポイント
『パルプ・フィクション』のユマ・サーマンのタバコを持つしぐさにも通じるなんとも言えない色気
クエンティン・タランティーノはヤンキー女性が好きなのか、こういうちょい悪(極悪かも)女性がお好み※後は金髪で高身長
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のシャロン・テートも金髪美女だから絶対そうだ!
ザ・ブライドvsエルドライバーの死闘
ザ・ブライドとエル・ドライバーは犬猿の仲
その2人が同じ狭いトレーラーハウスで出くわしてしまうと
必ずそうなるよね
女性同士の闘いは文字通り“死闘”
クエンティン・タランティーノの映画は死に様が見どころの1つ
エル・ドライバーの死に様はこれまた“目”を見張るほどのインパクト
パイ・メイとの修行
完全にクエンティン・タランティーノの悪ノリ
カンフーを習うシーン
ただカンフー映画をオマージュしたかっただけで特に意味はないシーン
ユマ・サーマンがとにかく可哀そう・・・
でも少し最後への伏線があったりする
なんだよ!
※ユマ・サーマンはカッコいいけどホントに特に意味がない・・・
『キル・ビル vol.2』キャラクター
ビル/デヴィット・キャラダイン
コードネーム;スネーク・チャーマー
世界最強の暗殺集団DiVASを従え、殺し屋界の頂点に君臨する男性。長身白髪の紳士。ブライドの結婚式場を部下に襲撃させた張本人。ブライドの元恋人兼師匠であり、エルとも恋人関係。
何でもありなおっちゃんですが、哀愁とセクシーさを醸し出している
エル・ドライバー/ダリル・ハンナ
コードネーム:カリフォルニア・マウンテン・スネーク
元CIA所属の工作員→DiVASの女殺し屋。金髪碧眼。毒殺とだまし討ちが得意。性格は極めて残虐非道で打算的。ブライドとは自他共に認める犬猿の仲。かつて、修行中にパイ・メイに暴言を吐いたことで右目をくり抜かれ、後に彼を毒殺している。
バド/マイケル・マドセン
コードネーム: サイドワインダー
ビルの弟で、DiVAS唯一の男性メンバー。刀の使い手で、ビルから服部半蔵の刀を貰うほどの実力者。ブライドの一件以降兄と袂を分かち、酒に溺れる。酒場の用心棒に身をやつすがクビにされる。トレーラーハウスに居住していながら、愛車はデ・トマソ・マングスタ。復讐に来たブライドを散弾銃から放った岩塩で昏倒させ返り討ちにし、生き埋めにした。
もしかしたら組織の中で1番強いんじゃないか説
パイ・メイ(白眉)/ゴードン・ラウ
ブライド、ビル、エルの中国拳法の師匠。数百年生きている白蓮教の高僧にして、地上最強最悪の武道家。過去に少林寺の僧60人をたった一人で虐殺した。傲岸不遜な性格で、食事の行儀作法にうるさく、女とアメリカ人が嫌い。長いあご髭をなでる癖がある。ブライドに五点掌爆心拳を授けた。エルの恨みにより食事に毒を盛られる。
見た目は完全に笑かしに来ているけど最強に強い!
まとめ
男と女の愛のもつれによる惨劇
“男の復讐”っていうストーリーはよくあるのかもしれない
“女の復讐”ってのは新しい感じがするしなんだかそこに美しさがある気もする
孤高の女戦士が日本刀で復讐を成し遂げる
クエンティン・タランティーノがユマ・サーマンのために描いたキャラクターが“ザ・ブライド”
オマージュやらが散らば目られ過ぎていてそこを深堀するのも楽しいけれど、
僕はユマ・サーマンのハマリ役をビジュアルで楽しむタイプです
特にタランティーノ映画の女性はクレイジーでカッコいい!
映画通を語って置きながら表面だけを楽しむってのはどうかと思うけど、
人それぞれの映画愛があっていいんだと思います